お口の乾燥、年齢のせいだと思っていませんか? ~シェーグレン症候群のサインかもしれません~
- 歯科情報ブログ
お口の乾燥、年齢のせいだと思っていませんか?
~シェーグレン症候群という病気をご存じですか?~

「最近、お口が乾くようになった…」
「水がないと食事がしにくい」
「急に虫歯が増えた気がする」
このような症状は、加齢やお薬の副作用だけでなく、シェーグレン症候群という病気が原因となっていることがあります。
シェーグレン症候群とは?
シェーグレン症候群は、自分の免疫が誤って唾液腺や涙腺を攻撃してしまう自己免疫疾患です。
その結果、
- 唾液が出にくくなる
- 涙が出にくくなる
といった症状が現れます。
40~60歳代の女性に多い病気ですが、男性や若い方でも発症することがあります。また、単独で発症する場合と、関節リウマチや全身性エリテマトーデスなど、他の膠原病に合併する場合もあります。
お口に現れる症状
唾液が減ることで、次のような症状がみられます。

- お口が乾く
- 食べ物が飲み込みにくい
- パンやおせんべいなど乾いたものが食べにくい
- 会話中に口が乾いて話しづらい
- 味が分かりにくくなる
- 舌がヒリヒリする
- 口臭が気になる
- 急に虫歯が増えた
- 入れ歯が痛くなった
お口以外の症状
お口だけではなく、全身にも症状が現れることがあります。

- 目が乾く
- 目がゴロゴロする
- 強い疲労感
- 関節の痛み
- 鼻やのどの乾燥
- 咳が続く
- 皮膚の乾燥
なぜ歯科医院で気づくことがあるの?
唾液には、
- 虫歯を防ぐ
- 歯周病菌の増殖を抑える
- 粘膜を守る
- 食べ物を飲み込みやすくする
という大切な役割があります。
そのため、唾液が減ると、
- 虫歯
- 歯周病
- 口腔カンジダ症
- 口臭
- 入れ歯の不具合
などが起こりやすくなります。
「最近急に虫歯が増えましたね」
「お口がかなり乾燥していますね」
そんな歯科医院での気づきが、シェーグレン症候群の発見につながることも少なくありません。
どのような検査をするの?
シェーグレン症候群は、一つの検査だけで診断できる病気ではありません。
症状や複数の検査結果を総合的に判断して診断されます。
血液検査
自己免疫疾患に特徴的な抗体(抗SSA抗体、抗SSB抗体など)の有無を調べます。
眼科での検査
涙の量を測定する「シルマー試験」などで、目の乾燥の程度を確認します。
唾液の検査
唾液の分泌量を測定したり、超音波検査などで唾液腺の状態を調べたりします。
口唇小唾液腺生検
必要に応じて、下唇の内側から小さな唾液腺を採取し、顕微鏡で炎症の有無を確認します。
当院での対応
当院では、
- お口の乾燥が強い
- 急に虫歯が増えた
- 唾液の分泌が非常に少ない
- 目の乾燥や関節痛など全身症状もある
このような場合には、シェーグレン症候群の可能性も考えながら診察しています。
必要と判断した場合には、加古川中央市民病院 リウマチ・膠原病内科をご紹介することが多くあります。
専門医による詳しい検査を受けていただき、診断・治療につなげることで、お口だけでなく全身の健康を守ることができます。
歯科医院は虫歯や歯周病だけを診る場所ではありません。
お口の異変から全身の病気に気づくことも、私たち歯科医師の大切な役割だと考えています。
歯科でできるサポート
シェーグレン症候群そのものを歯科で治すことはできませんが、お口の健康を守るために次のようなサポートを行っています。

- 定期的な虫歯・歯周病のチェック
- 専門的なクリーニング
- フッ化物の活用
- 口腔保湿剤や保湿ジェルのご提案
- 唾液分泌を促す生活習慣のアドバイス
- 医科との連携
日常生活で気をつけたいこと

- こまめに水分補給をする
- キシリトール入り(糖分を含まない)のガムを利用する
- よく噛んで食べる
- アルコールや喫煙は控えめにする
- 毎日の丁寧な歯みがきを心がける
- 定期的に歯科医院を受診する
最後に
「口が乾くのは年齢のせいだから仕方ない」
そう思っている方も多くいらっしゃいます。
しかし、その乾燥はシェーグレン症候群などの病気が原因かもしれません。
早期に診断し、適切な治療やお口のケアを始めることで、虫歯や歯周病を防ぐだけでなく、生活の質(QOL)の維持にもつながります。
「最近、お口が乾くな…」
「水がないと食事がしづらい…」
「急に虫歯が増えた…」
そんな症状がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
小林歯科医院では、お口の健康を守るだけでなく、必要に応じて地域の専門医療機関と連携し、皆さまの全身の健康もサポートしてまいります。





