妊娠中から始める、お母さんと赤ちゃんのお口の健康づくり
- 歯科情報ブログ
妊娠中から始める、お母さんと赤ちゃんのお口の健康づくり

こんにちは。兵庫県加古川市の小林歯科医院です。
今回は、歯科専門誌『デンタルエコー Vol.226(2026年)』に掲載された、滝川雅之先生の「お口の健康と妊産婦&赤ちゃん歯科のお話」をご紹介します。
この記事では、妊娠中のお口の変化から、赤ちゃんのむし歯予防、授乳や離乳食、お口の機能の発達まで、幅広いテーマが取り上げられています。
なかでも大切だと感じたのは、赤ちゃんのお口の健康づくりは、生まれる前から始まっているという考え方です。
妊娠中は歯ぐきのトラブルが起こりやすい時期
妊娠中はホルモンバランスの変化により、歯ぐきに炎症が起こりやすくなります。
また、つわりで歯磨きが難しくなったり、食事の回数が増えたりすることも、お口の環境に影響します。
歯周病と早産・低体重児出産との関連も報告されていますが、歯周病を治療すれば必ず早産を防げるというわけではありません。
妊娠中も無理のない範囲でお口のケアを続け、歯科健診を受けることが大切です。

赤ちゃんのむし歯予防は家族みんなで
むし歯の原因となる細菌は、日常生活のなかで保護者から赤ちゃんに伝わることがあります。
ただし、スプーンや食器の共有を過度に心配する必要はありません。
大切なのは、ご家族もお口の健康を保つこと、そして赤ちゃんの歯が生え始めたら、年齢に応じた歯磨きやフッ化物の利用、食生活に気を配ることです。

フッ化物配合歯磨剤で、乳歯をむし歯から守りましょう
乳歯は永久歯に比べてエナメル質が薄く、むし歯が進行しやすい特徴があります。
むし歯予防に効果が認められている方法の一つが、フッ化物配合歯磨剤の使用です。
フッ化物には、歯の再石灰化を促し、歯の表面を酸に溶けにくくする働きがあります。
日本小児歯科学会など4学会は、年齢に応じて次の使用方法を推奨しています。
| 年齢 | フッ化物濃度 | 歯磨剤の量 |
|---|---|---|
| 歯が生えてから2歳 | 900〜1,000ppm | 米粒程度(1〜2mm) |
| 3〜5歳 | 900〜1,000ppm | グリーンピース程度(約5mm) |
| 6歳以上 | 1,400〜1,500ppm | 約1.5〜2cm |
歯磨きは就寝前を含め、1日2回行いましょう。
小さなお子さんは保護者が適切な量を歯ブラシにつけ、歯磨き後は必要に応じて軽く拭き取ります。うがいができる年齢では、少量の水で1回程度にとどめましょう。
フッ化物は、年齢に合った濃度と量を守って使用することが大切です。歯磨剤はお子さんの手の届かない場所に保管してください。

「食べる」「飲み込む」力も育てていきましょう
赤ちゃんのお口は、授乳や離乳食、日々の生活を通して少しずつ発達していきます。
離乳食では、月齢だけで判断せず、お子さんの発達や食べる様子に合わせて進めることが大切です。
また、食事のときには、身体が安定し、無理なく食べられる姿勢を整えてあげましょう。
お口の発達には個人差があります。周囲のお子さんと比べて焦る必要はありません。

お母さんのお口の健康が、赤ちゃんの未来につながります
妊娠中からお口の健康に関心を持つことは、お母さん自身の健康を守るだけでなく、生まれてくる赤ちゃんの健康的な生活習慣づくりにもつながります。
小林歯科医院では、妊娠中の方や小さなお子さんのいるご家族にも、それぞれの状況に合わせたお口の健康づくりをお伝えしていきたいと考えています。

お母さんも赤ちゃんも、無理なく、楽しく、お口の健康を育んでいきましょう。
参考記事:滝川雅之先生「お口の健康と妊産婦&赤ちゃん歯科のお話」『デンタルエコー』Vol.226、2026年。
参考資料:日本小児歯科学会ほか4学会合同「う蝕予防のためのフッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法(2023年版)」






