🦠コロナ罹患後に増えている「舌の痛み」――“コロナ舌”とは?(2025年版)
- 歯科情報ブログ
■ はじめに
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行から数年が経ちましたが、いまだに「感染後の後遺症」に悩まれる方は少なくありません。
最近、当院にも「舌がピリピリ痛い」「味覚が戻らない」「口の中が乾く」といった症状を訴える患者さんが増えています。
こうした症状の中でも「舌の異常」は、いわゆる**“コロナ舌(COVID tongue)”**と呼ばれ、世界的にも報告が続いています。
今回は、舌の痛みの特徴や原因、当院での診療・ケア方法についてご紹介します。

■ コロナ舌の主な特徴
コロナ感染やワクチン接種後にみられる舌の変化には、いくつかのタイプがあります。
- 舌の先端や側縁がピリピリ・ヒリヒリ痛む
- 舌が赤く腫れる・まだら模様(地図状舌)が出る
- 白苔や潤いの減少、ツルツルした“平滑舌”になる
- 味覚の異常や苦味・金属味を感じる
- 口の乾燥・唾液量の減少を伴うことが多い
症状は数日〜数か月続くことがあり、疲労やストレスで悪化するケースもあります。

■ なぜコロナ舌が起こるのか
近年の研究で、コロナ舌には多因子的な要因が関係していることが分かってきました。
- ウイルスによる直接的な舌粘膜障害
→ 味蕾(みらい)や神経を損傷し、痛み・味覚障害が起こる - 免疫反応の異常や長引く炎症
→ “後遺症”の一部として、自己免疫反応が持続することがある - 口腔乾燥・唾液分泌低下
→ 感染後の自律神経の乱れや薬剤の影響による - 心理的ストレスや睡眠不足
→ 神経過敏や痛みの慢性化を招く - 抗菌薬・ステロイド・亜鉛欠乏などの副次的要因
■ 当院での診療の流れ
① 問診と視診
発症時期・経過・服薬・ワクチン接種歴・ストレス状況などを詳しく伺います。
② 舌・口腔内の診査
赤み・潤い・白苔の有無・舌乳頭の状態を観察し、真菌(カンジダ)感染の検査を行う場合もあります。
③ 治療・ケア
症状や原因に応じて以下を組み合わせます。
- 抗炎症うがい薬や保湿ジェルの使用
- 舌清掃指導(過剰な磨きすぎは禁物)
– 唾液腺マッサージや舌のストレッチ
– ビタミンB群・亜鉛などの栄養補助
– 痛みが強い場合はステロイド含有軟膏・鎮痛薬の局所使用
④ 経過観察と再診
2〜4週間ごとの改善状況をチェックし、必要に応じて口腔外科・神経内科との連携を行います。
■ ご自宅でできるセルフケア
- 舌・歯・口腔をやさしく清潔に保つ
- こまめな水分補給・保湿(マスク内の乾燥にも注意)
- アルコール・香辛料・熱い飲み物など刺激物を控える
- 規則正しい生活・睡眠で免疫バランスを整える
- 必要に応じて、唾液分泌を促すガム・タブレットを使用
■ まとめ
- コロナ罹患後に舌が痛む「コロナ舌」は、後遺症の一症状として注目されています。
- 炎症・免疫変化・乾燥・ストレス・薬剤など、複数の要因が関与します。
- 多くの場合は時間とともに改善しますが、長引く・再発を繰り返す場合は専門的な診察をおすすめします。
小林歯科医院では、舌や粘膜の違和感、味覚の変化などに対し、口腔粘膜疾患・神経性疼痛・ドライマウスの視点から総合的に診断・ケアを行っています。
気になる症状がある方は、どうぞご相談ください。
監修:小林歯科医院 院長 藤家恵子





