【診察時間】9:30~13:30 / 15:00~18:30
【初診最終受付】16:00まで ⇒★詳しい診療時間はこちら
【休診日】火曜午後・木曜午後・土曜午後・日曜・祝日
※水曜午後・土曜午前は、臨時休診の場合がございます。

予約制

079-432-6579

ご予約はお電話でお願いいたします。

ブログ

BLOG

カテゴリー:

食事中にむせる・噛みにくい症状は口腔機能低下症? 高齢者に多い原因と歯科での検査

  • 歯科情報ブログ

口腔機能低下症とは? 歯科でできる検査と予防法

はじめに

「食事中にむせやすい」「硬いものが噛みにくい」「飲み込みにくい」――こんな症状はありませんか?
それは、**高齢者に多く見られる口腔機能低下症(Oral Hypofunction)**のサインかもしれません。

口腔機能低下症とは、噛む・飲み込む・話すといったお口の大切な働きが、年齢や生活習慣、全身の病気などの影響で徐々に低下してしまう状態をいいます。
2018年からは、歯科医院での検査・管理が保険診療で可能となり、早期発見と予防的なケアがとても重要とされています。

そのまま放置すると、栄養不良や誤嚥性肺炎のリスクを高めることもあります。
歯科医院では検査やトレーニングを通じて改善をサポートできますので、気になる症状があれば早めの受診をおすすめします。


「口腔機能低下症の主な症状」

  • 食事中にむせやすい

  • 硬い食べ物が噛みにくくなった

  • 食事に時間がかかる

  • 口の中が乾燥しやすい

  • 発音が不明瞭になった

  • 声がかすれる
  • 食欲が落ちた

こうしたサインが出始めたら、口腔機能が衰えてきている可能性があります。


「診断基準」

口腔機能低下症の診断は、7つの検査項目のうち3項目以上が基準値を下回った場合に確定します。

  1. 口腔衛生状態不良

  2. 口腔乾燥

  3. 咬合力低下

  4. 舌口唇運動機能低下

  5. 低舌圧

  6. 咀嚼機能低下

  7. 嚥下機能低下


「歯科医院で行う主な検査方法」

1. 口腔衛生状態のチェック

  • 舌や口の中の汚れを観察して、口腔内の清掃状態を評価します


2. 口腔乾燥の測定

  • サクソンテスト
    ガーゼを2分間噛み、唾液の分泌量を測定します。

    • 2g未満 → 乾燥傾向

  • 口腔水分計ムーカス®による測定
    測定方法



3. 噛む力(咬合力)の測定 『咬合圧検査』

  • 咬合力測定器を使い、噛む力をチェックします。

    • 200N未満 → 咬合力の低下


4. 舌や唇の動きの検査

  • オーラルディアドコキネシス(ODK)
    「パ」「タ」「カ」を5秒間で何回言えるかを測定します。

    • 1秒間に6回未満 → 動きが低下


5. 舌圧の測定 『舌圧測定』

  • 舌圧測定器で舌の押し出す力を測ります。

    • 30kPa未満 → 舌の筋力低下


6. 咀嚼機能の確認 『咀嚼能力検査』

  • グミゼリー試験
    グミゼリーを噛んで残渣を確認し、噛む力を評価します。


7. 嚥下(飲み込み)のチェック

  • 反復唾液嚥下テスト(RSST)
    30秒間に何回飲み込めるかを数えます。

    • 3回未満 → 嚥下機能の低下

  • 嚥下スクリーニング検査(EAT-10)

「治療・トレーニング方法」

口腔機能低下症と診断された場合は、機能改善を目指したトレーニング日常ケアを行います。

  • 口腔清掃指導:歯ブラシ・舌ブラシでの清掃法

  • 口腔筋トレーニング(MFT):舌や唇の筋肉を鍛える運動

  • 咀嚼・嚥下リハビリ:専門指導による安全な練習

  • 乾燥対策:口腔保湿ジェルやスプレーの活用

  • 義歯調整:咬合力を高めるための補綴処置


まとめ

口腔機能低下症は放置すると食べる・話す・飲み込む力がさらに低下し、栄養不良や誤嚥性肺炎のリスクが高まります。
少しでも気になる症状がある場合は、当院でも検査が可能ですので、早めに受診・検査を受けることをおすすめします。

小林歯科医院 院長 藤家恵子 監修


参考文献

  • 日本歯科医師会:「口腔機能低下症に関する診査・診断指針」

  • 厚生労働省:「高齢者の口腔機能管理に関する指針」

  • 日本老年歯科医学会:「口腔機能管理ガイドライン」

監修者情報

小林歯科医院 院長 藤家 恵子

小林歯科医院 院長

藤家 恵子Fujiie Keiko

専門領域
専門領域:歯周病治療/入れ歯(義歯)/インプラント/口腔外科/有病者・障がい者歯科、訪問歯科・口腔ケア支援。
略歴
朝日大学歯学部卒。神戸市立医療センター中央市民病院 歯科・口腔外科での研修、臨床基盤の確立。PL病院付属歯科診療所・神戸市健康保険組合診療所での外来診療と副医長としてのチーム運営経験。小林歯科医院に参画後、副院長を経て2009年に先代を継承し院長就任。一般歯科から歯周病・義歯・インプラント・口腔外科、有病者・障がい者・訪問まで幅広く診療し、地域医療に継続的に取り組んでいます。
所属学会・スタディグループ
日本臨床歯周病学会/アメリカ歯周病学会(AAP)/日本障害者歯科学会/日本口腔感染症学会・JSCO(ジアズステディークラブ大阪)/O.J(Osseointegration Study Club of Japan)/K-PROJECT
社会活動・専門貢献
加古川歯科保健センター:障がい者歯科診療担当として隔週で出務・東日本大震災・能登半島地震などで災害医療ボランティアとして口腔ケア支援。災害時の口腔ケア啓発講演を継続。

患者様へのメッセージ

お一人おひとりが納得して選べるよう、検査結果と各治療の利点・注意点を丁寧に説明し、生活背景に合わせた無理のない計画をご提案します。予防から専門治療、訪問での口腔ケアまで切れ目なく支援し、長く安心して任せていただける「地域のかかりつけ歯科」として寄り添い続けます。