歯周病は、糖尿病の併存症のひとつです。
- その他
糖尿病があると
歯周病になりやすく重症化しやすいのはご存知でしょうか。
糖尿病があると、免疫機能の低下や血流の悪化、唾液の減少などのため、歯周組織の障害が生じて歯周病になりやすく、また、重症化しやすいことが分かっています。
一方で
歯周病は
糖尿病に悪影響を及ぼします。
歯周病はインスリン作用を阻害し、血糖マネジメントを悪化させます。歯周病を治療すると、ヘモグロビンA1cが最大1%改善するという報告もあります。
歯周病治療で血糖値が下がります。
「歯周病の治療」とは、患者さん自身のブラッシングによるプラークコントロールをしっかり行い、歯科医院で炎症の原因となっている歯石を確実に取り除く(スケーリング)ことです。そうすることで歯肉の炎症をコントロールできればインスリン抵抗性が改善し、血糖コントロールも改善するということが、日本での研究を含めた多くの臨床研究で報告されています。
かかりつけ医を作りましょう。
歯を失わないということは、生活の質を直接低下させないだけでなく、生活習慣病や認知症などの予防や管理にも深く影響してきていることが明らかになってきています。歯周病コントロールのためには、歯科医院での予防的なケアや専門的なアドバイスを受けるのが有効です。定期的なブラッシング指導を受け、自己流の間違ったブラッシングを続けないことにもつながります。かかりつけの歯科医院をつくり、年に1、2回のチェックとクリーニングを行うことが、歯周病と糖尿病の管理という観点からだけでなく、将来の快適な生活にもつながるでしょう。