バイオフィルムって何?
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今回は「バイオフィルム」について説明します。
バイオフィルムというと、テレビやCMなどで耳にするように、浴槽や台所、排水口などのヌメリを想像するのではないでしょうか。ヌメリの正体は固体や液体の表面に付着した微生物で形成する生物膜です。500~700種類以上の細菌種からなり、別名「開膜」とも呼ばれます。
このバイオフィルム、皆さんのお口の中にも存在するんです。
お口の中を舌で触ると、ヌルヌルザラザラした感じがあるのがそれです。
お口の中には善玉菌や悪玉菌が混在しています。歯のある人の場合、悪玉菌は500~700種類とされ、歯を磨かない人はこれが1兆個にもなり、歯磨き後でも1千億個存在すると言われています。
歯磨き後8時間たった頃から歯の表面に細菌が付着して仲間を増やし、48時間後には菌が急速に成長し、72時間後には完全なバイオフィルムになります。
お口の中では歯だけでなく、粘膜表面や舌苔、入れ歯、インプラントなどさまざまなものの表面にバイオフィルムは生成されます。
そしてバイオフィルムを放置すると虫歯や歯周病を引き起こす原因となり、さらには誤味性肺炎や糖尿病、その他からだ全体に悪影響を及ぼすことも分かってきています。
このバイオフィルムは一般的なブラッシングでは取り除くのが困難です。歯科医院で専用器具を使って取り除いてもらうしかありません。ただ、クリーニングをしても3カ月もすると、細菌の繁殖が始まります。かかりつけの歯医者さんで、定期的な検診とクリーニングを受けることをぜひお勧めします。